乳
朝フェリーに乗って笠岡へ買出しに出た。
朝は忙しい。
ヤギどもにエサをやって洗濯したり、あまりに手が冷たいので炭をおこして手を温める。
そんな悠長なことをしていると、すずらんの乳を搾る暇もなく、急いで車に乗ってマサムネも乗せて港へGO!
車で笠岡へ出るなどとはかなり経済的ボディーブローであるんだが、仕方ない。なんかいろいろ持っていくものとか買ってくるものとか・・・
あ~ただ金を使うだけ!
マサムネもたまに車に出るときには乗せて行ってやらないと車酔いをする。
北木島の港が近くなって来ると海の向こうにこれから乗る予定のフェリー大福丸が見えて・・・?!
(ありゃ、あのフェリーは大福丸と違うなあ!ん?!そうか、9:00発だ、で、笠岡着10:00だった!)
急いで慌てて出たのはいいがなんか知らんが8:00発のフェリーだと思い込んで1時間早かったみたいだ^^;
(あ~間違えた!でも今から家に帰ればすずらんの乳を搾れるぞ!と)
で、また家に引き返して急いですずらんを締め上げ乳を搾る!
なんせ乳がパンパンに張ってて「まだ出るのかよー!」って言うくらいで、時間がないので途中でやめて、
500ccのヤギ乳GET!
とうとうすずらんがやりだしたよ!本領発揮だわい^^ははあははは^^
とにかくまた急いで港へ向かう。
港に着くまでにマサムネゲロ吐く。
しかし、それをまた平らげてしまうのが彼の一味も二味も違うところだ!
(すいません汚い話で^^;)
しかし、現実なんだ!
本日マサムネ4回程吐きました。で、全部平らげて^^;
最近草をやたら食べるし、こ、これはもしや犬的反芻なんではあるまいか?!
車に乗ったのがかれこれ3ヶ月ぶりくらいだからまた車酔いしてるわけですな^^;
所用を済ませ、家に帰ってまたすずらんの乳を搾る。(搾ってやらないとパンパンに張りすぎて乳房炎かなんかになるらしいので)
この時子ヤギたちから少し離れた小屋に連れてゆくので、この間子ヤギの鳴きまくること鳴きまくること!
この声が実に人間の幼児のエーンエーンと泣くあの声にそっくりで、
「えーんえーんおっかさんが怪しい人に連れ去られた!エーンエ-ン!」
のように聞こえてくるし、
それにつられてかフジイくんまでなんか鳴きだしてるし!
「我が妻をどうしようっていうんだ!」
みたいに・・・
このヤギ達の大合唱の中すずらんの足を縛って乳を搾っていると、なんだか自分が極悪非道なことをしでかしてるような気がしてくる!
当のすずらんはおとなしく搾らせてくれてるっつーのに!
「あらあんたお上手ね^^」
みたいな・・・
(すいません!なんかお下劣かなあ^^;)
これで少し思った。
西洋人というのは大体遊牧民とか牧畜狩猟民族で、やはり動物相手になんかやるっていうのはどうしても時に野蛮なことをせざるを得ない時だってある。
それがずっと長い間やってれば最初はささいな野蛮なことも仕方ないでやり過ごし、そのうちそれが麻痺するとさらにワンランク上の野蛮なことをするようになり、
それも麻痺するとさらに・・・
こんな歴史が続けば人間もだんだん野蛮になる。
農耕民族との違いという点ではそういうことがあるのかもしれない、と。
要は自然を敵に回すというか自然を支配したがる傾向にどうしてもなり勝ちなんではないでしょうかねえ。
それがある面では科学の発展にもなったわけでしょうが。
こういう体験も必要なことかもね、となんか言い訳しながら悪いことでもしてるように乳の入った鍋を持ってうらめしそうに見つめる子ヤギの前をそそくさと急ぎ足で歩いてゆく。
しかし、夕方採れたヤギ乳も約500cc!
1日で1ℓ!
こりゃ乳使っていろんなもん作ったるっつうの。謎の料理研究家にもいろいろまた教わらねば!
苦節9ヶ月。