草原の民、島に渡る
昨日の「遊牧の民の調べ」演奏会。
総社のスタジオ・ザブーン細谷さんの紹介で実現したわけですが、
島の方々、島外の方々のご参加により大盛況となりました!
参加者は総勢34名!
皆様に心から感謝申し上げます。
そして、演奏者のドルジパラムさん(馬頭琴)とクグルシンさん(ドンブラ)、司会進行&スライド解説の西村さん(NPO法人北方アジア文化交流センターしゃがぁ理事長)、素晴らしい演奏とお話、写真をありがとうございました!
会場は結構寒くて事前告知もあって皆さんいっぱい着込んで防寒態勢整えて来て下さってたので
なんとか2時間(途中10分休憩)じっくり楽しんでいただけたようでした!
寒々しい冬の島のレトロな旧映画館と馬頭琴とドンブラの音色やアジアで大陸的な旋律が意外にも(計算どおり?)マッチして素晴らしくいい雰囲気でありました!
演奏者の方々も離島での演奏はほぼ初めてらしくとても気に入ってくださいました!
光劇場併設の島Cafeも島のおばちゃん手作りの草餅やSARAI石窯食パン販売して、あっという間に売り切れの大盛況!
午前中はハイキング参加者合計9名が島の中村さんのガイドのもと八幡山に登って素晴らしい眺めと
ありがたい奇岩に祈願して下山後は漫才師大悟の実家にも立ち寄ったりなんかして楽しい時間を過ごし、そして演奏会。
演奏会後の夕食交流会参加者7名。演奏者3名と私、計11名で盛大にピザと海の幸と楽しい話と音楽で!大いに懇親を深め次回来年もモンゴル軍団との再会を約し、楽しく実のある国際交流となりました!参加者のうち3名の女性には夕食準備や片づけまでお手伝いいただき非常に助かりました!
本当にありがたいことです。
サプライズ的に大悟の母上からひじき煮の差し入れもありました!
ありがとうございます!
しゃがぁ理事長西村氏はかなり濃くて面白い人物でありました!
私と同い年ではありますが経験も知識もまったく私などでは足元にも及ばないくらいの豪快な方でございました。
モンゴルに大学の頃より通いつめモンゴル語はペラペラ、モンゴルのことなら西村氏!といってもいいくらいその筋では著名な方のようです。知識も経験も豊富。頭もいいが行動力も半端ない。
北海道の羊蹄山山麓の土地を開墾し家を建てモンゴルなどの博物館も建てもうすぐ完成予定らしい。
まあこの方に会っては私なんぞケツの青い子供だましでまさに蒙古斑。
西村氏によると遊牧民のモンゴル人は何でも自分達でやってしまう。
そうでないと生きていけない。
公演中の話にもあったが、モンゴルの遊牧民の中では10歳になったらもう身の回りのほとんどすべてのこと(家畜の解体以外)は1人でできなければいけないしできるようになる。そうするとそれ以降はなるべく人のために働きなさい、ということを親から子へ伝えるのだそうだ。
そんなモンゴル遊牧民の中で現地で何度も共に生活した西村氏が日本で選んだ道がより厳しい環境に身を置いて自分でできることは何もかもやってみようという実験だったそうだ。
モンゴル人の生活や生き方を日本の多くの人特に子供達に伝えたいし実際伝える活動を始めて、言うだけでなく自ら行動で示さなければいけない!と考えての行動だったそうだ。
なんとも勇ましい!
愉快です、実に愉快です!
こういう方が日本の子供達にモンゴルの生活文化を伝えあるいは日本の老若男女をモンゴル遊牧民生活体験ツアーでモンゴルへ連れて行く。これは素晴らしい情操教育であり弱ってる日本人の生命力を呼び覚ます啓蒙活動でもあります!
博士号を取り学者としてやっていけるだけの知識と経験と才覚をお持ちだが、そういう道は自分には合っていないと今のような形での伝道活動に邁進していったそうだ。
西村氏いわく、今まで同行したモンゴル遊牧民生活体験ツアーなんかで日本の文明的生活に慣れた人にとっては少々過酷な情況に出くわした際、
一番に根を上げるのが20歳台男子だそうだ!
続いて30歳台男子。
最もたくましいのが40~50歳台の女性と60歳以上の男性、だそうだ。
よって西村氏も現実的に若い人(特に男子)の「生きる力」の衰えを目の当たりにして危機感を感じていろんな活動に東奔西走されているということである。
そういう中で西村氏が感じているのは昨今若い女性の「活きの良さ」が目覚しいということである。
それは不肖私めもそのように感じておったところであるので実に我が意を得たり!ってなもんでまた愉快であったわけである。
若い女性に活力があるというのは男が頼りないことが誘因となっているかもしれないが、理由はどうあれいろんな意味で健全なことなのかもしれない。
男が力だけで元気に優位を誇るという前時代的あり方ではどうしてもどこかに無理が出たり摩擦が生じたりしやすいものである。
書けばきりのないほど面白い話を聞かせていただきました!
また来年もモンゴル軍団が来れるようこちらもさらににぎやかな活力ある場に高め上げていきたいと思います。
海の幸、カキ、魚、ひじき、わかめ、モンゴルの方のお口にもあったようで、自慢の北木島外浅海(そとあざみ)産ひじきなんぞはあまりにもおいしい!ということでドルジパラムさんメモってました^^
でも私は言ってやりました。
「他でひじきを食べても「これがひじきか?!」とがっかりするかもよ。」
そんなドルジパラムさんが余興として披露して下さったのが、ハサミひとつで仕上げた馬の紙きり絵!モンゴルでは厄除け開運の神の使いである馬です。私が1曲歌っている間にちょいちょいと仕上げてしまいました!
そして、
「これはこの家の主に差し上げます。」
と!こ、これはなんともまた開運大成就のしるしであります!
こういう何気ない出来事に先を占う重大な啓示が鎮座ましましているんであります!
一方、クグルシンさんが余興として披露して下さったのは自慢の民族楽器ドンブラから私の愛器Gibsonのアコギに持ち替えての弾き語りであります!歌ってくれたのは日本でも有名なロシア民謡。(2曲やってくれたが私は1曲しか知らなかった)
歌もギターも味があってうまい!
そしてまた夕食交流会参加者の女性の1人ミカちゃんのお父上がクグルシンにクリソツそっくりだっつーことで写メを見てみんなで大爆笑~!!ほんまにうりふたつ!カザフ系日本のオヤジなんである!今度すり替え生活体験やろうなんて妙案も出たり^^
現にクグルシンもその写メを見て
「俺の親戚にそっくりのやつがいる!」
なんつって目をしばたたいて呆気にとられておりました^^
さすがにモンゴル遊牧民、多才であります!(クリソツも多才の一種である)
そんな彼らの初めての島の印象、
「自由に島の外に出られないのが不思議な感覚」
彼らは大地に生きる人々。
何処まで行っても果てしない大地。
たぶん自由に行けない所はないという感覚で生きてきたのではないでしょうか?
同様になんでも自分達でやらなければ生きていけないため何でもやる、何でもできる、と、実際にモンゴル人のほとんどはそういう感覚で生きている、と西村氏も言っていた。チンギスハーンが世界を席巻したのもうなづけます。
あまりにも濃厚な一日であったためにピアノソナタくらい弾けそうな勢いでキーボードを叩きまくっているうちに長くなってしまいました。
ではまた。
あ、結局何が言いたいかと申しますと、前途洋洋光明燦然お金や物以上の価値がまた新たに見えてきた。おぼろげなものが確実に、もしかしたら、たぶん・・・。