洞窟探検

1ヵ月間帰省滞在していらっしゃる上の家のKさんが鉱窟跡に連れて行ってくれました。

海岸沿いの斜面の少し高い所にぽっかり穴が空いてます。

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しゃがんで入らないと入れない高さで奥に5mほど進むと水が溜まっていて突き当たりから更に右の方へ掘り進んであります。

Kさんは数年前友人とこの溜まり水を抜き奥まで探検しようとしたそうですが、あまりに穴が小さい上に真っ暗で進めなくて断念したそうです。

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「山本さんにぜひ行ってみてもらいたいんだよね!」

というので案内してもらいましたが、数年ぶりに来たらやはり水が溜まっていたのでまたこの水抜きから始めなければならないというわけです。

 

噂では穴は島の反対側に抜けている、とか、八幡山の下まで(1kmくらい?)あるとか、数mくらいだとか・・・いろいろあるらしく、要するに未だはっきりと確認した人はいないようなのです。

私、(確認してみたいなあ)なんて思いました。

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ところでKさんは大の地学好きと来たもんで以前も何回か磯を一緒に歩いてはこのあたりの地質についてお話を聞いたものです。

この度も磯で講義をいただきました。

この辺りの地質は北木島でもここだけでホルンフェルスという変成岩が見られるのでそれなりに珍しいようです。

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Kさんは「この辺ジオパークにしたらいいんじゃねえかと思うんだよね。」と嬉しそうに語ります。そしてこういった岩の地層を見ていると、「こういうの見ると楽しくってしょうがねえんだよねえ!」と嬉しそうに語ります。僕もなんだか面白くなってきます。

要するに何万年前の地球の活動が今の時代に形跡として見られることで今起きているかのようにイメージできることが楽しいんだと思います。言わばタイムマシーンにでも乗った感じなんでしょう。

乗ったことはないでしょうけど。

 

例の鉱窟跡は何を掘り出していたかは分かっていないらしいのですが、Kさんによれば銅ではないか、ということでさらにKさんの見立てによるとこの辺りには金鉱脈があるに違いない、とこういうわけです。

そこで金鉱脈の成り立ちなどを講義いただきました。

「マグマが火山活動によって地上に上がってくる途中で熱水に金などの成分が混じって・・・ほら、ちょうどここにある花崗岩のこういった割れ目のところに入っていってねえ・・・」

「Kさん、こういうの金じゃないんですか!?」

「いやいやそういうんじゃないんだよねえ。熱水に混じってぐーっと岩の間をね、こうぐーっと、

あれ!これ金鉱脈じゃねえか!」

「え?!マジっすか!」

「・・・あれ、いや、違うなあ・・・」

 

とまあこういった感じでスリル満点な講義をいただいてまた男のロマンが芽生えたかなあなんてことです。